ソーセージ型物語展開 | 科学技術のアネクドート
テレビ番組には、"連続もの"があります。1時間番組のドラマやドキュメンタリーを12週や6週連続で放送する、といったものです。
こうした連続ものの番組をつくるときには"定石"があるといいます。それは「その回で浮かび上がらせた問題を次回以降にもちこさない」というもの。
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たとえば、地球46億年の歴史を主題にした連続番組のある回で、恐竜絶滅をとりあげるとします。このとき、なぜ恐竜が絶滅したかといった問題を浮かび上がらせたとしたら、その回のなかで「有力な説のひとつは、地球に巨大隕石が衝突したというものです」といったように、答になる部分を示して、問題を解決しておくということです。
その回のなかで問題を解決しておかないと、次の回で「さて、ここで前回途中までにしておいた恐竜絶滅の謎について、続きの話をしよう」と伝えても、その回から見る視聴者は何のことだか分かりませんし、前回を見た視聴者も内容を覚えているかわかりません。
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1回の60分のうちに、出した問題は解決しながら、次回へと移っていく。ソーセージをつくるような作業ですね。
映像や音声が使えないといった、メディアとしての制約を除けば、テレビ番組で使われている手法は、本づくりでも活かすことができるものは多いです。
この"1回のうちに問題解決"という手法も、ノンフィクションや小説などで使うことができそうです。本の1章分を、テレビ番組の1話分と見立てて、その章のなかで出てきた問題は、その章のなかで解決をするわけです。
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章の終わりで、「これでこの問題は片付いた」と示しておいて、「ただ誰も、この時点で新たな問題が起きはじめていることには気付いていなかった」などと、次の章に誘うような文を示して、つないでいくわけですね。
テレビ番組のときと同じですが、その章のなかで問題を解決させておくことの利点は、読者が話の流れを理解しやすくなるといったことになります。「そういえば、さっきの問題はどうなったんだっけ」といった、むだな心配を起こさせないようにするわけです。
ノンフィクションや小説の作り手にとっても、話の構造が明確になるため有効な手段といえるかもしれません。
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